日時: 2010 年 1月 15日 (金) 13:30 - 15:00
場所:

神戸大学自然科学総合研究棟 3号館  609号室,

講演者: 井上茂樹
(東北大学D2)
タイトル: もうひとつのdynamical friction
abstract: dynamical frictionは粒子系で生じる非常に一般的な物理現象である。チャンド ラセカール公式という解析解が得られているが、導出の際の近似や非線形的な作 用によって、場合によっては成り立たないということが知られている。特に中心 で密度一定領域を持つコア構造の分布では、実際のdynamical frictionは働かな くなり、チャンドラセカール公式とは大きな食い違いを示す。本研究では、 dynamical frictionの挙動をN体シミュレーションを用いて調べた。結果とし て、実際のdynamical frictionは、1:1の平均運動共鳴にある粒子からの寄与が 大きいことがわかった。これはチャンドラセカール公式には考慮されていないも のである。また、密度一定コア中ではこうした共鳴粒子の振る舞いが変化し、 perturberにエネルギーを与える方向に働くことがわかった。